医学生のeveryday

major in medicine

医学生の分子細胞生物学学習日記(8)

DNA自体がタンパク質を合成するのではなく、作業チームに仕事を振り分ける監督の役をする。 あるタンパク質が細胞内に必要となると、DNA分子の中から適当な部分のヌクレオチド配列がまずRNA(リボ核酸)という別の種類の核酸に写し取られる。DNAの一部、この…

医学生の分子細胞生物学学習日記(7)

細胞には、複製の誤りを修正するDNA誤対合修復という予備の系がある。 (複製装置が犯す誤りの99%を修正) 誤りの頻度;DNA複製(校正なし)…1/100,000 DNA複製(校正あり、誤対合の修復なし)…1/10,000,000 DNA複製(誤対合の修復も含めて)…1/1,000,000,0…

医学生の分子細胞生物学学習日記(6)

滑る留め金…新しいDNA鎖を合成する間、DNAポリメラーゼが鋳型DNAから離れないようにしっかり保持する複製タンパク。DNA二重らせんの周りに環をつくるので、これと結合したDNAポリメラーゼは、DNA鎖の合成に連れて動いても、鋳型鎖から離れずに済む。DNAへの…

医学生の分子細胞生物学学習日記(5)

校正…DNAポリメラーゼに2つの特殊な能力が備わり、複製の精度を高めている。 ・ポリメラーゼは付加するヌクレオチドと鋳型鎖の塩基対形成をその都度慎重に確認し、 正しく対合するときにしか付加反応を触媒しない。 ・ポリメラーゼがごくたまに正しくないヌ…

医学生の分子細胞生物学学習日記(4)

DNAの複製…1秒間に1000ヌクレオチドの速さ 2本の親DNA鎖がそれぞれ鋳型となって新しいDNA鎖をつくるので、 どちらの娘DNA二重らせんも、元の鎖1本と新しい鎖1本とが合わさってできる。(半保存的) DNA合成…複製起点(特別な塩基配列)に結合する開始タンパ…

医学生の分子細胞生物学学習日記(3)

ヌクレオソームを形成するとDNA分子は元の約3分の1の長さのクロマチン線維となり、これが折りたたみの1段階 八量体を構成する4種類のヒストンは比較的小型のタンパク質で、塩基性(正電荷を持つ)アミノ酸(リシンとアルギニン)を多く含むため、負電荷を帯…

医学生の分子細胞生物学学習日記(2)

DNAは細胞分裂のたびに複製され、できたコピーは2個の娘細胞に分配されなければならない。この作業の一連:細胞周期 間期…染色体が2倍になる段階 有糸分裂期…染色体が2個の娘細胞の核に分配される クロマチンが高度に凝縮 間期 間期には染色体は間期染色体と…

医学生の分子細胞生物学学習日記(1)

DNA…細胞の遺伝情報を担う 染色体タンパク…主として、とてつもなく長いDNA分子を小さくまとめる DNA(デオキシリボ核酸)分子は、DNA鎖と呼ばれる長いポリペプチド鎖2本からなる。2本の鎖は4種類のヌクレオチドでできており、ヌクレオチドの塩基部分の間にで…

time,future (2)

前回の(1)では、人類が進化し、文明を発達させると同時に、多くの「時間」を生み出してきたと述べた。 この考え方は産業革命のみに当てはまるわけではない。 具体的に述べるとすれば、現代の家電にも当てはまる。電気洗濯機の発明により選択にかける時間が大…

time,future(1)

18世紀から19世紀にかけて世界各地で産業革命が起きた。 これが何を意味するか。様々なとらえ方があるが、今回は「時間」という観点から考えてみる。 産業革命の話に戻る。産業革命で生み出されたものといえば、やはりワットの蒸気機関などが挙げられる。こ…