医学生のeveryday

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医学生の分子細胞生物学学習日記(17)

その細胞で働くが他の細胞ではほとんど働かない遺伝子もある

細胞は発生の過程で高度に専門化していき、最後には筋肉や神経を始め、生体に見られる何千種類もの細胞ができる(分化)

遺伝子発現…細胞がゲノムに情報の書かれている何万ものタンパク質やRNAを選びながら合成する過程

生物の体全体をつくるのに必要な指令が、多細胞生物の分化した細胞のDNAにも完全に保持されている

 

ハウスキーピングタンパク…かなり多くのタンパク質が多細胞生物のすべての細胞に共通に存在する

 そのほかに、細胞の種類に応じて特有のタンパク質もつくられており、それが細胞の独特な性質のもとになっている。

 

分化した典型的なヒト細胞は、21000種類ほどのタンパク質を指令する遺伝子のうち、どの時点でも5000~15000種類を発現

 

多細胞生物の専門化した細胞は、細胞外からのシグナルに応じて遺伝子の発現パターンを変える。

 細胞の種類が違えば、同じ細胞外シグナルに対する応答の仕方も違うことが多く、これが細胞の専門化の一因となって、それぞれの細胞の独特な特徴を作り出している。

 

細胞内のタンパク量制御…遺伝子の転写の時期と頻度の調節   ・一次転写産物RNAスプライシングやプロセシングの調節

            核から細胞質へ運び出すmRNAの選択  ・特定のmRNAの分解時期の調節

            どのmRNAリボソームに翻訳するかの調節・合成した特定のタンパク質の分解時期の調節